「い・に・し・え/日暮し」|木曜10時枠連続ドラマ「恋歌」挿入歌&面白い裏話も紹介!
- 名曲紹介
- 2011年01月15日
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「い・に・し・え」は、1977年11月25日に発売された、日暮しの通算6枚目のシングルです。この曲は、よみうりテレビ制作の木曜10時枠連続ドラマ「恋歌」挿入歌に使われ、オリコン週間最高14位を記録し、売上げ枚数累計21.9万枚を記録した日暮し最大のヒット曲です。
この記事では、フォーククループ「日暮し」の紹介、「い・に・し・え」の楽曲紹介、そしてメンバーたちの意外な繋がりなど、この曲に関するあまり知られていない面白い裏話(エピソード)を厳選してご紹介します!
写真はこちらからお借りしました。
「似暮らし」ってどんなグループ?
「日暮し(ひぐらし)」は、1973年に杉村尚美(すぎむら なおみ)がフォークコンサートで知り合った武田清一(たけだ せいいち)、中村幸雄(なかむら ゆきお)と結成したフォークグループです。日暮らしのメンバー
・榊原尚美 (ヴォーカル、キーボード、1954年2月5日 - )東京都出身
・武田清一(ギター、ヴォーカル、1950年1月31日 - )岩手県出身
・中村幸雄(ギター、ヴォーカル、1950年3月2日 - )東京都出身
・野間義男(ギター、1950年生まれ)東京都出身 1974年のみ在籍
日暮しは、地味だったためにあまり売れず、コロンビアに4年在籍のちビクターへ移籍し、1979年の暮れに解散しました。
しかしながら、活動中に発表された計5枚のアルバムは、いずれも彼らの高い感性と豊かな音楽性に支えられた珠玉の名盤だと私は思います。
「い・に・し・え」名曲紹介
さて、今日はそんな彼らの、1977年11月25日に発売された、通算6枚目のシングルである「い・に・し・え」をどうぞ。「い・に・し・え」は、よみうりテレビ制作の木曜10時枠連続ドラマ「恋歌」挿入歌に使われました。
オリコンチャート上では、週間最高14位を記録し、翌1978年にかけてロングセラーとなり、売上げ枚数累計21.9万枚を記録。
この曲は、フォークグループ・日暮しとしては最大のヒット曲となり、この曲のヒットにより、ひぐらしはフジテレビ系列の音楽生番組「夜のヒットスタジオ」へ初出演を果たしました。
「い・に・し・え」の面白い裏話(エピソード)
1977年に発売され、今もなお「隠れた名曲」として愛され続けている日暮しの**『い・に・し・え』**。 この曲の背景には、当時のフォーク/ニューミュージック界の熱気や、メンバーたちの意外な繋がりなど、興味深いエピソードがいくつかあります。1. なんと、RCサクセションの前身バンドのリーダーが作った曲!
「い・に・し・え」を作詞・作曲した武田清一は、実はRCサクセションの前身バンド「The Remainders of The Clover」のリーダーだった人物です。
日暮し自体は叙情派フォーク・トリオとしてスタートしたのに、ビクター移籍後にプロデューサーの星勝(井上陽水・小椋佳などで有名なアレンジャー)が入り、急に洗練されたポップス路線になったという経緯があります。
「フォークの人たちが突然シティ寄りのサウンドになった」→という当時の違和感が、今となっては、逆に「隠れシティポップ」扱いされる要因にもなっています。
2. 異例のロングヒットと「深夜放送」
「い・に・し・え」は、発売後すぐに爆発的にヒットしたわけではありません。 当時の深夜ラジオ(『オールナイトニッポン』など)のリスナーの間で、「あの切ない曲は何?」と口コミでじわじわと広がり、結果として、チャートを逆走するようにヒットしました。「古(いにしえ)」という言葉の響きと、都会的なアコースティック・サウンドのギャップが、当時の若者の孤独感に刺さったと言われています。
3. ボーカル・榊原尚美の「透明感」の秘密
メインボーカルの榊原尚美(現・杉村尚美)の歌声は、「クリスタル・ボイス」と称されました。面白いのは、彼女はもともとプロ志向が強かったわけではなく、大学のサークル仲間として自然に活動を始めたことです。その**「飾らない、無垢な透明感」**が、かえって楽曲の持つノスタルジーを際立たせたのです。彼女は、後にソロとして『サンセット・メモリー』を大ヒットさせますが、その原点は間違いなくこの『い・に・し・え』にあります。
4. 編曲の妙:星勝の手腕
この曲の完成度を支えているのが、編曲を担当した星勝(ほしかつ)です。 星勝(ほしかつ)は井上陽水の『氷の世界』などを手掛けたレジェンドですが、彼は『い・に・し・え』に、フォークソングにストリングスと洗練されたコーラスワークを大胆に取り入れました。これが、単なる「古い歌」ではなく、いつまでも古びない「普遍的なポップス」へと昇華させた要因です。
豆知識: 歌詞に出てくる「光の中を歩きだす」というフレーズ。実はこれ、別れの曲でありながら、過去(いにしえ)を肯定して前を向くという、非常にポジティブな構造を持っています。この曲を聴くと、当時の風景が目に浮かぶような不思議な感覚になりますね。